
ワキガ体質だと、普段着ている洋服やインナーの脇や首回りなどが黄ばむことが多いでしょう。どうしたら黄ばみを避けることができるのでしょうか。今回は黄ばみの原因と対策、服が黄ばんでしまった時の洗濯方法もご紹介します。ワキガ体質の方はぜひ参考にしてみてください。
目次
服の黄ばみとワキガの関係
そもそも何故ワキガだと服が黄ばんでしまうのでしょうか。それは、エクリン腺とアポクリン腺という汗腺が大きく関わっています。エクリン線は、体温調節をするための汗腺で、無臭でさらさらした汗を分泌します。一方、アポクリン腺は本来、異性をひきつけるフェロモンのような役割があり、アンモニアや脂質、たんぱく質など臭いの元になる物質を水分とともに分泌しています。
エクリン線は、人間の体のほぼ全てに存在し、その数200万~500万個あるといわれています。しかし、ワキガの人はアポクリン腺が発達しているため、汗をかくと臭いの元となる物質に雑菌が集まり強い臭いを発してしまいます。
また、アポクリン腺から出る汗は「リポフスチン」という不溶性色素を含んでいるので、衣服に付着すると黄色くなります。衣服に付着している黄ばみが濃いほど、ワキガの症状が強いといえるでしょう。
ワキガ以外でも黄ばむ
アポクリン腺が発達したワキガ体質の人は、アポクリン腺から出る汗の性質上、服が黄ばみやすいというお話をしました。しかし、ワキガでなくても黄ばみを引き起こすケースもあります。
デオドラント剤との反応で黄ばむケース
夏場によく利用されるデオドラント剤ですが、汗の成分との反応で黄ばみを引き起こすこともあります。ワキガ体質でなくても、デオドラント剤を付着させた部分が黄ばみ始めたら、商品を変更してみたほうがいいかもしれません。
汗の性質が悪化するケース
エクリン腺から出ている汗はアポクリン腺のものと違い、成分のほとんどが水分。ベタつきを感じない汗なので、本来ならば雑菌が繁殖することはありません。しかし、強いストレスからくる自律神経の乱れや、食生活の乱れによる腸内環境や肝機能の低下で汗の性質が変化する可能性があります。汗の性質が変化すると、エクリン線から出る汗に鉄分が混じるようになり、鉄分が服を黄ばませてしまうのです。
また、エアコンにあたる機会が多いのも汗腺機能が低下する原因に。汗腺の働きが鈍くなると、臭いの元となる皮脂や毒素が体内に蓄積されます。この状態が続くと、いざ汗をかいたときに、濃度の濃いべたついた汗は排出され、強い臭いを発します。
元々刺激臭を放ちやすいワキガ体質であれば、毒素の蓄積は避けたいもの。夏場はずっとクーラーの下で仕事をしているという場合は、お風呂やサウナで汗腺トレーニングをして、日ごろから皮脂や汗を流しておくと良いでしょう。
黄ばんだ服の洗濯方法
酵素系漂白剤の使用
黄ばみの状態にもよりますが、一般的な洗濯用洗剤ではなく漂白剤が適切です。塩素系漂白剤ではなく、酵素系の漂白剤を使うようにしましょう。黄ばみの改善だけでなく、服の脱臭効果にも期待きます。洗い方は、付け置きして洗うのがおすすめです。
酵素系は比較的肌に優しいといわれていますが、漂白剤に素手で触れるのは避けましょう。ゴム手袋をして安全な状態で洗ってください。
重曹も効果的
アルカリ性の重曹を用いて、洋服の黄ばみを落とす方法もおすすめです。アルカリ成分は洋服の漂白効果があり、洋服へのダメージも少ないです。500mlの水に大さじ1杯程度の重曹を入れて、付け置き洗いしましょう。
頑固な黄ばみを落とすのであれば、漂白剤と重曹を1:1で混ぜてペースト状にしたものを、黄ばんだ部分に練り込む方法が効果的です。使い古した歯ブラシや棒状のもので塗り広げ、アイロンのスチーム機能を使って直接洋服に触れないよう熱を加えます。これらの工程が終わったら、ペーストを水で洗い流して完了。これで頑固な黄ばみも落とせます。
早めに洗う
調味料や汚れの付着と同じで、黄ばんだ洋服も早めに洗濯するよう心がけてください。服に定着してしまう前に対処するのが一番です。
洋服に人間の皮脂が長時間付着していると、どんどん酸化して洋服の繊維に染み込んでしまいます。一度染み込んだ黄ばみは後で落とすのが難しいので、黄ばみを発見したらすぐ洗濯しましょう。
まとめ
ワキガでなくても、洋服の黄ばみを引き起こす可能性があります。特に夏場は油断せず、お気に入りの洋服が黄ばまないように細心の注意を払いましょう。それでも黄ばみができてしまった場合は、紹介した洗濯方法を実践してきれいな状態に戻してください。