
ワキガとひと口にいっても、その症状はさまざまです。軽度から中度、重度まで、その程度によって悩みの幅も大きく異なるでしょう。 今回は、そんなワキガの程度に関する情報をまとめていますので、ぜひご覧ください。
目次
ワキガのニオイの程度目安
ワキガの程度は、大きく軽度・中度・重度に分類されます。 軽度の方は汗をかいたときや食生活が乱れているときなどに、自身からニオイが発生していると気づきやすくなります。しかし、市販のスプレーやクリームなどで対策をしっかり取っていれば周りの方にワキガだと認識されることも少ないです。 一方、中度や重度の方は、自分で注意するだけでは対策しきれないことも多いです。クリームなどを塗ったとしても1日中効果が持続しないため、頻繁に塗りなおす必要があります。 また、中度や重度になると、汗をかいていなくても周囲の方に気づかれる場合がほとんどです。たとえば満員電車など狭い環境で距離を置かれるような行動をとられたり、エレベーターを降りた後でもニオイが残っていたりと日常生活や人とのコミュニケーションに支障をきたすこともあるでしょう。
ワキガのニオイ強度の測り方
では、そのようなワキガの程度はどのように測ることができるのでしょうか。こちらでは、3つの判断基準をご紹介します。
ワキガの程度①耳垢の湿り具合や色
ワキガなのかどうかを見極めるためによく使われるのが、耳垢の状態を見る方法です。 たとえばワキガの可能性があまりない方の耳垢は乾燥していることが多いですが、ワキガの方が耳かきをしたときは綿棒が湿ったり、黄色く粘り気のある耳垢が取れたりします。特に強度の方は粘度の高いドロドロとした耳垢が発生しやすいです。
ワキガの程度②衣服の脇の部分に黄ばみがあるかどうか
ワキガの特徴の1つとして、服の脇の部分に黄ばみができやすいという点があります。この黄ばみは、汗腺から分泌される汗に含まれる「リポフスチン」という色素成分が原因ですが、この「リポフスチン」は洗濯などで落ちにくく、黄ばみとして衣服に残ってしまいます。軽度の方だと多量に汗が出たときなどに黄ばみがつく程度ですが、中度や重度になると頻繁に黄ばみがつくため、黄ばみを気にして色残りが目立つ服は着ないという場合もあるでしょう。
ワキガの程度③ガーゼやラップなどを脇に挟んでみる
実際に脇にガーゼやラップ、ティッシュなどを挟み、そのニオイで判断するという方法もあります。軽度であれば鼻にガーゼを近づけたときにニオイを感じる程度ですが、中度や重度の場合は鼻から離れたところでもニオイに気づきます。病院でワキガの診察を行う際には、このガーゼを使った方法がとられることが多く、複数人でニオイを嗅ぎ、程度がどのくらいなのか判断されます。
ワキガの程度④ワキガのニオイの種類
ワキガのニオイは「硫黄臭」「スパイシー臭」「脂肪酸臭」の3つによって構成されており、いわゆる「汗臭さ」とは異なるニオイを発生させています。 「硫黄臭」とはツンと鼻につくような生臭いニオイ、「スパイシー臭」とはカレーの香辛料のようなニオイ、「脂肪酸臭」とは古い雑巾のようなニオイのことですが、ワキガのニオイを示す表現はさまざまです。たとえば鉛筆の芯のようなニオイがする、玉ねぎのようなニオイが強いなどとも言われます。
ワキガの原因と対策
ワキガは「アポクリン腺」という汗腺が活発に働くことによってニオイの発生につながりますが、その程度は人や年齢によって大きく異なります。中学から高校のときには強く臭っていたけれど、大人になってからは比較的落ち着いてきたという方もいることでしょう。また、ワキガは遺伝的な要素も強く、両親がワキガだと約80%の確率でワキガになるとも言われています。 対策方法も程度によって異なり、軽度であれば市販の臭い対策グッズを使えば問題ない方もいます。ですが、重度になると市販グッズだけでは解消できず、手術を検討する必要も出てくるでしょう。下記では、ワキガの原因や対策についてさまざまな情報をまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
・ワキガ体質の治し方とは。改善方法やレーザー・吸引治療を紹介
・ワキガ対策市販グッズのおすすめは?選ぶポイントも合わせてチェック
・ワキガの手術と気になる術後は?
自分のワキガの程度を知り、正しい対策をしよう
ワキガの程度についてご紹介しましたが、実際にどのくらいの程度なのかは自分だけでは気づけないこともあります。特に重度だと、自分のニオイに慣れてしまって周囲への影響に気づかない可能性も考えられます。自分のニオイがどの程度なのか、ご家族に聞いたり、病院で診断してもらったりと客観的な意見も取り入れたうえで、正しい対策を行うようにするとよいでしょう。